fc2ブログ

   おくちは災いのモト

Out of the mouth comes evil.

瓦礫の処理について小出氏が語る

今日はいつもわたしがお世話になってるブログからの転載です。
ラジオ番組で、前半は除染のこと、後半は瓦礫のことを小出先生が話されています。
わたし自身納得いかない部分もありますが、瓦礫が拡散されると
いろんな問題が出てくることをパーソナリティの水野さんが質問されています。
瓦礫も食品と同様東電がしっかりと責任をとった上で、それから各自治体が検討すべき
で、東京都の判断は勇み足だとわたしは思います。

でも、今は比較的安全と言われている西日本の食品も、これからは肥料や飼料などで
汚染されていくだろうことを考えると、先生がおっしゃるように汚染はますます拡がり、
それを止めることなんてできないのかも。
放射能汚染の現実なんてまだまだ序の口で、それを甘受しないといけない現実の世界が
もう、すぐそこまできてて先生にはそれが見えてるのかもしれないな・・・。

そしてやっぱり、汚染された糠の行方が気になるわたし。
糠は肥料にも飼料にも使用される。
そんな糠を扱う業者さんたち・・・どうするのかなー。





たねまきジャーナル「環境省の除染方針・瓦礫の処理」小出裕章氏

10月10日月曜日 
京都大学原子炉実験所小出裕章助教授に聞く
Radio News「たねまきジャーナル」
MBSラジオ [MBS1179.com]




水野:
今日はまず、除染についてのニュースについてうかがいたいと思います
環境省が基本方針を出したんですが、
年間20ミリシーベルト未満の被ばく線量の地域については
2年後2013年8月の末までに、この被ばく線量を半減させるという方針だそうです。
これって、実現可能なんですか?2年で

小出:
半減させる事はいわゆる居住区に関しては出来ないことではないと私は思いますが、
でも、いったい何を。いわゆる国ですね。
要するに国の行政機関が言っているのだろうなと私は思います。
何故かと言えば国は日本に住む人たちに「一年間に1ミリシーベルト以上の被ばくをさせてはいけない」
「させない」と言ってきた国だったはずなんですね。
それが、20ミリシーベルトを かりに半減させたとしても10ミリシーベルト
自分たちが決めた10倍もの物を一体どうやって人々に被曝を許すというのでしょうか。


水野:
しかしながらこの10ミリシーベルトになれば
たとえば20ミリシーベルトが10ミリシーベルトになれば
「これで除染はできた」という事にするというのが国の方針なのではないでしょうか。

小出:
はい。ですから私はおかしなことだと思います。
半分になるという効果のうちの殆どは、セシウム134という放射性核種が半減期2年ですので
2年経てば半分に減ってくれるというただそれだけの事です。

水野:じゃぁ、2年というのはそこからきてるんですか

小出:そうです

水野:ほっといても半減期。2年で。

小出:
セシウム134の分は当然半分になると。
137の分は減らないけれども、その分何とか頑張って、全体として半分にしようと言っているだけの事なのであって
ごくごく限られた生活空間だけの事を言えば
「できない事はないかもしれない」と私は思います。
でも、実際には生活空間というのは、人々の自宅とか、あるいは道路とかだけではなくて
山もあれば田畑もあるわけですから、実際上はそんな事は出来ないと私は思います。

水野:全体としては出来ないという事ですね。

小出:はい。

水野:
じゃぁ、これはいかがでしょうか。
子どもについては、つまり、学校や公園など子どもたちが多く活動する地域という所を優先的にやるという事で、
およそ、子どもについては60%被曝線量を減少させるという事なんです。これも2年後に。

小出:
20ミリシーベルトを60パーセント減少させたところで8ミリシーベルトですね。
何で子どもに対して、今回の福島第一原子力発電所の事故を引き起こしたことに関して
何の責任も無い子どもに対して、今まで許してきた被爆の8倍ものものを「2年後になってもまだ許す」と。
この国は言うのですね。

水野:はい・・
そしてさらに、年間1ミリシーベルト以下にするべきだという事ですが、
「それは長期的には目指しましょう」というんですよ。

小出:(笑)どうぞ皆さん考えてみて下さい。もう、本当にふざけた国だと私は思います。

平野:
先生、これ言葉だけのですね、なんか実績作りで
しかもこれ、環境省の政務官がこんなことを言ってるんですが
環境省そのものはそんなに除染について専門的な知識を持っている役所じゃないですよね

小出:そうです

平野:全く・・専門家が、放射能汚染に関してはいない役所ですよね。

小出:そうです。

水野:でも、「環境省が言う」というイメージに対してね

平野:そうですよ

水野:「環境のことに厳しいお役所がそう言うんだから大丈夫」だというイメージになりませんか。

小出:なりますよね。それに利用されたんだと思います。環境省が。

水野:
国の責任で中間貯蔵施設を確保しなければいけない。
つまり、除染した後の汚染された土などを何処かに持って行かなければいけないという話ですね。
何処か場所は決めなければいけないと言いながら具体案は示されていないんですよ。
どうしましょう。この、除染されたもの。

小出:困りますね。

水野:
これについてなんですけどね、
「全国の自治体で受け入れてくれ」と国がお願いしているという話がありますよね。
昨日日曜日に、小出先生は滋賀県の大津市で講演会をもたれたと聞いておりますが
多くの方が、大変多くの方がお集まりだったようで、
わたくしどもの番組の記者もその席におりました。
で、京都から来ていらっしゃる方が質問に立たれたと聞いております。
「汚染された土や瓦礫の処理について、自分が住んでいる京都市が受け入れる方針だという事だけど、
私としてはとてもそれについては不安である」と、「いやだ」と。
「小出先生どう思われますか?」って聞かれたんだそうですね。

小出:そうでした

水野:小出さん、どうお答えになったんですか?

小出:はい。え・・・この場で答えると、私はまた皆さんから怒られる事に、

水野:みなさんから怒られるんですか?昨日も怒られたんですか?

小出:はい、そうです

水野:あら、何てお答えになったんでしょう。

小出:
私は今、福島第一原子力発電所の事故が起きて、膨大ながれきが生じてしまった現実を目の前にすると、
福島県だけでそれを処理する、出来るとは思えない、のです。
福島県にももちろん子どもも住んでいる、のです。
なんとしても、私はこの番組でも言ってきましたけれども、子どもの被ばくを減らしたいと思ってきた訳ですし、
福島県だけで瓦礫の始末ができない。子どもを含めて被ばくをさせざるを得ないというのであれば、
やはり・・全国で引き受けるしか私は無いと思います。

水野:全国で・・・汚染された物の処理を、引き受けるしかない・・

小出:はい。

水野:
ただですね、この質問なさった方は京都市の方ですけれども、
京都市にも子どもは大勢住んでいますよね

小出:そうです

水野:
じゃぁ、京都市でこれを処理すれば・・あの・・
やっぱり、焼却センターで処理するという方針のようですけど、

小出:そうです

水野:京都市の子どもは守れないじゃないですか

小出:はい
ですから私は、焼却施設
現在の焼却施設そのままで燃やしてもいいとは思っていないのです。
放射性物質を含んだものを、多分現在の焼却施設で燃やすと、
放射性物質が排気系の中に、排気の中に出てきてしまうと思いますので、

水野:そうですよね

小出:
排気系に高性能なフィルターを取り付けるなどして、
空気中に放射性物質が飛散しないようにすると、言う事を、まず、大前提にしなければいけない

と思いますし、それをやった上で、全国で分担するしかないと、私は思います。

水野:
そのフィルターのお金は誰が出すのか、とか、
誰が取り外して新しいフィルターにするのか、
どうせ、また、すぐ汚れるでしょ?

小出:東京電力に払わして下さい。

平野:
先生ね、夏以降、たいまつとか花火の話しがあって
なんか、こう、自治体同士の不幸な話しになってきているんですけれども、
私自身は、これは、今度の政府の除染の基本方針の中に、
原発事業者がですね一次的な責任を持って処理するという。これはま、除染なんですけれども、
これ、中間貯蔵施設も、原発の事業者がですね、東電がですね、
東電の敷地にやらすというのが一番、これは自治体がお互いに不幸な思いをしなくて済む
ような気がするんですけれども
先生が良く言う、「東電の食堂に汚染された食料を持ち込みなさい」みたいなことをおっしゃっているんですけれども
そういう事と同じように、東電はかなりの、その事をやるべきじゃないかと思うんですよね。

小出:
できると思います。
まずは福島第一原子力発電所の敷地。
ま、かなりの敷地があるわけですし、現在、事故の収束のために大変苦労している訳ですから、
その敷地の全部が使えるわけではないと思いますけれども、
でも、その敷地の中に持ち込むという事は当然必要だと思いますし、
福島第二原子力発電所というのがあるんですね。
あそこは、今回の事故はかろうじて、ま、あんまり悲惨なことにはならなかったわけですけれども、
でも、もう、二度と使えないと思いますし、
あの敷地を核の墓場にすればいいと思います。

水野:
ただ、そうすると、福島第二原発の周辺の方にとったら
何とか今回大きな事故は免れたのに、「私らが核のゴミの場所で住まなきゃならないのか」って事になりますよね

小出:
なりますね
大変難しい問題であると思いますけれども、
放射線というものは何百メートル何千メートルと飛ぶものではありませんので
それなりの手立てをすれば、周辺の人が
福島第二原発に入れた放射能のゴミから被曝するという可能性は、
かなり少なく出来ると私は思います。

水野:ほぉー、
そうした適切な処置を東電の力と東電のお金で、まず、やるべき。

小出:
東電は倒産して当然だと私は思っているのですけれども、
倒産するまでにとにかく全ての力を出しつくさせるべきだと思います。

平野:そうですね

水野:んー、私たとえば思うんですけれども
ゴミ焼却センターで全国で処理しますとね
そのゴミ焼却センターの周りの方達は、じゃぁ、どうするのか。
あるいは、ゴミ焼却センターの作業員の方達は被ばくしないのか。
このあたりだって、まだ何も、

小出:被曝します

水野:被ばくなさいますよね

小出:もちろんします。
ですからそれなりの注意を全てしなければいけません。
作業員の方々が被ばくしないように、これまでは全く無防備だった訳ですけれども、
福島県内の汚れたがれきを搬入するというのであれば、
作業員の方々が被曝をしないような、それなりの防御策を講じなければいけませんし、
さっき聞いていただいたように、周辺に放射性物質が飛び散らないように
フィルター等を新たに設置するという事も必要だと思いますし、
さらには、燃やそうと何だろうと放射能は消えるわけではありませんので
灰の中に残ってきた放射能をどうするかという課題が残ってしまいます。


水野:灰をどうしたらいいんですか?

小出:
わかりませんが、
今私が考えているのは、福島第一原子力発電所にこれから石棺を造る必要があります。
それから、地下にバリアを作る必要があります。
膨大なコンクリートが必要になります。
そのコンクリートの部材に使うのがいいと思います。

水野:
あー、灰をコンクリートの部材にしていく。
でも、そうしたら、最初、汚染された土やがれきを各自治体に
まず、運ぶ時にも、周辺に道路でずーっと被ばくするでしょ。
それで、また、灰を戻す時にもまた被ばくするでしょ。
日本列島、そこらじゅう被ばくですよ。


小出:
それはもうすでに、放射能が日本列島中に降り注いでいる
あるいは世界中に降り注いでいる訳ですし、
これから食物という形で、何を言ってもどうせ日本中全部汚れるのです。
この瓦礫の問題だけを取り上げて、これが大変だというのは当たらないと思います。




署名よろしくお願いします!
→みんなで決めよう「原発」国民投票


日本全国に拡散するかも知れない「がれき情報」コチラで随時追加更新しています!
(10月6日、10月7日 汚染廃棄物は発生地で処理 事故で政府が基本方針案 追加更新)



署名お願いします!(ネット署名もできます)
「さようなら原発1000万人アクション」→詳細はコチラ
呼びかけ人は音楽家坂本龍一氏、作家大江健三郎氏など










スポンサーサイト



  1. 2011/10/11(火) |
  2. がれき
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
  5. 脱原発